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テクニカルイラストレーション作成の最も効率的な手段に、写真トレースの技法があります。
写真から線画表現(ラインアート)を作成するには、対象物または表現したい場面の写真を撮影して、それをグラフィックスプログラムの中でテンプレートとして使用します。多くのグラフィックスプログラムには、写真を割り付けるためのバックグラウンドレイヤが用意されています。ブロック機能によってそのレイヤを固定すれば、その写真を不慮に選択、移動、削除することを防ぐことができます。
次に、写真を第2のレイヤにトレースします。このとき、使用するグラフィックスプログラムにあるエレメントによって、すべての輪郭線(outer lines)をトレースします。
次の図は、レイヤAおよびBのエレメントをどのように割り当てるかを示しています。

写真の解像度(dpi)は、処理する上で重要なポイントになります。解像度が高すぎると、グラフィックスプログラムの処理に時間がかかります。また解像度が低すぎると、細部が識別できなくなります。妥当な解像度は、180 dpiから250 dpiを目安にするとよいでしょう。元になる写真の色情報は、メモリ消費の原因になります。カラー写真はグレースケールに変換することにより、グラフィックスプログラムのパフォーマンスを高速化できます。
写真をグラフィックスプログラムでトレースするとき、次の点に留意してください。
細部は、必要最小限のみを描く。 写真をトレースするとき、以降に作成するイラストレーションの表示サイズも考慮しておきます。イラストレーションで表示されない細部まですべてトレースしても意味がありません。
エレメントの正しい位置に気を付ける。 テクニカルイラストレーションには、適切でない位置に楕円があることが非常に多く見られます。イラストレーションの中に不自然な位置づけの楕円が1つでもあれば、そのイラストレーション全体の印象が台無しになります。楕円には、イマジネーションの中で掘り進む方向に延びる、いわゆる"押し出し軸"があり、楕円の短い直径は"押し出し軸"と重なり、楕円の長い直径に対して的確な角度となります。

写真には平行遠近法はない 写真にあるすべてのエレメントは、消点遠近法の規則に従います。つまり、すでに描かれているエレメントを同じイラストレーションの別部分に使うことはできません。
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