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テクニカルイラストレーションには数々の様式的な表現方法があり、これにより技巧的な統一感を視覚的に表すことができます。このような表現方法の中で、実際には重要でありながら正当に評価されない技法の1つとして、線の省略があります。線を省略して表現する技法は、必要な情報をより明確に表示するために便利な技法です。
省略と明確な表示は矛盾するように見えますが、実際にはテクニカルイラストレーション作成の中で重要なポイントになります。
イラストレーションに多くの情報を盛り込みすぎると、印刷時には表現が細かすぎて注意が散漫になるようなイラストレーションになることがあります。他方、イラストレーションの肝心な部分をすべて表現するために、十分な配慮を払うことも必要です。
「省略」が加えられたイラストレーションを見たとき最初に気づくのは、線および楕円の輪郭などが途切れていることでしょう(inner linesと呼ばれています)。その部分は、光が反射して実際には輪郭線が見えにくいスポットなのです。次にその例を示します。

この2つは、同じ部品を表しています。左のイラストレーションは途切れた線を含んでおり、右のイラストレーションはすべての線を描いています。途切れた部分を含む線には実際の部品を生き生きと印象づける効果があり、すべての線を描き込む場合はイラストレーションが堅い印象になります。
自分で描いたイラストレーションの線に途切れた部分を加えるには、まず光がどのように反射するかを想像してみます。そうすれば、イラストレーションを自然に表現するように途切れた線を効果的に取り入れる部分がわかるでしょう。
このような表現様式をどのように使いこなすかは、最終的にはイラストレーターの感性および手書き感覚によって決まります。ただし、線の途切れを誇張しすぎると、イラストレーションは「ばらばら」の印象になりかねません。線の途切れをどの程度取り入れるのが効果的か、実際に試してみてください。
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